新着情報

議連総会が開催/フォーラム「提言2024」をまとめる

2024年6月3日に文化芸術振興議員連盟総会が開催されました。
文化芸術推進フォーラムをはじめ文化芸術関連団体も招かれ、要望や発言の機会をいただきました。
今回の議題は以下の3つです。
①本年度文化庁予算について
②公益法人制度について
③国立劇場建て替え問題について

①文化庁予算について文化庁から、②公益法人制度について内閣府から説明がありました。これを受けて、文化芸術関連団体からは次のような意見がありました。
日本オーケストラ連盟は、コロナ禍以降とくに地方経済の厳しい現状に触れ、舞台芸術振興は、企業を含め様々な団体とリンクすることでより大きな波及効果が期待できるものであり、芸術団体はその中心を担いうる力があると主張。とくに、文化庁予算の中でも「舞台芸術等総合支援事業」のような複合的かつ複数年支援の事業がますます発展し、持続的に行われていくことを強く求めました。
全国公立文化施設協会からは、昨今の社会状況の変化を踏まえて、2012年に施行された「劇場,音楽堂等の活性化に関する法律(通称:劇場法)」に基づく「劇場,音楽堂等の事業の活性化のための取組に関する指針」の改定を求めました。また、地域の劇場で行う公演等への支援が事実上減少していることに言及し、コロナ禍の補正予算で実施された「アートキャラバン事業」地域連携型のような、観客、芸術団体のすそ野を広げるという視点を持った支援事業を求めました。このほか、指定管理者制度の柔軟化についても意見しました。
音楽文化創造からは、部活動の地域移行について、首都圏・大都市圏ではなかなか進んでいない現状があることに触れ、国から自治体に対して今一度、理解と取組を促進するような働きかけを求めました。
日本芸能実演家団体協議会(芸団協)からは、資材や宿泊費等の高騰により、公演にかかる事業費はコロナ禍以前よりも大幅な増額を強いられている厳しい現状を訴えました。また、コロナ禍で、文化庁事業に関わらない多くの民間文化団体・個人の活動によって日本の芸術文化が成り立っていること、そしてそれらを支える枠組みが存在しないことが明るみとなったことに触れ、抜本的に支援のあり方を再考すべき時期ではないかと意見を述べました。

③国立劇場建て替え問題については、文化庁から現状報告がありました。
これを受けて、日本舞踊協会の井上八千代さん、落語芸術協会の三笑亭夢太朗さんから、国の威厳をもって早期の再開場を求める声がありました。
日本芸能実演家団体協議会(芸団協)からは、近年中に都内近郊の多くの劇場・ホールが改修に入る予定であり、伝統芸能のみならず実演芸術全体で公演会場がひっ迫している状況を説明。国立劇場の見通しの立たない状況からの早期脱却とともに、少しでも問題解決につながるような国の支援を求めました。

また、文化芸術推進フォーラムからは、「提言2024」を提出しました。上記の意見をはじめとした文化芸術関連団体の要望をまとめています。
全文は下記よりご覧いただけます。
文化芸術推進フォーラム 提言2024(PDF)