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シンポジウム「五輪の年には文化省」開催報告
11月13日(木)、超党派・文化芸術振興議員連盟および文化芸術推進フォーラム主催のシンポジウム「五輪の年には文化省」を開催した(於:東京美術倶楽部)。会場には、文化芸術推進フォーラム構成団体の関係者に加え、多様なジャンルの実演家が多数参集した(参加総数 約400名)。
伊藤信太郎文化芸術振興議員連盟事務局長進行のもと開会。冒頭、野村萬文化芸術推進フォーラム議長より、「文化省」創設は政治主導で果たされるべき重要案件であり、文化芸術振興議員連盟が中核となること、実演芸術という「国技」を担う者としてそれを支えたく参集したという挨拶があった。河村建夫文化芸術振興議員連盟会長の基調講演では、音楽議員連盟として発足した議連の歴史を振り返り、2001年に成立した文化芸術振興基本法を礎とし、幅広い文化芸術振興を目的とし、文化芸術振興議員連盟へと名称変更を遂げたことが紹介された。そして、文化予算を国家予算の0.5パーセントとすることを目指し、文化の振興のために思いをひとつにして共に取り組んでいきたいと述べられた。
(写真左から:開会挨拶 野村萬、基調講演 河村建夫、会場の様子)
続く講演では、下村博文文部科学大臣より「文化芸術立国中期プラン」について、甘利明経済再生担当大臣より「クールジャパン戦略/文化芸術と経済財政政策について」、近藤誠一前文化庁長官より「文化芸術をもっと外交に生かす必要性」と題して、それぞれの立場から進める文化振興に向けてのビジョンが熱く語られた。
(写真左から:下村大臣、甘利大臣、近藤元長官)
パネルディスカッションでは、各パネリストの視点から日本のこれからの文化振興について述べたことを受け、鈴木寛氏より文化省の創設と予算の拡大、助成のあり方、そして省庁間の連絡の緊密化や政府の人材育成ということが挙げられ、パネリスト全員が賛同した。
(写真:パネルディスカッションの様子)
最後に、河村建夫議連会長より、本日のシンポジウムを受け、議連をあげて日本の文化芸術振興のために活動し、まずは文化省の創設と予算の拡大に向け歩みを進めることが宣言された。
続く懇親会は、浮島智子議連事務局次長の司会で進行。文化芸術推進フォーラム構成団体代表の紹介と淺木正勝全国美術商連合会会長からの開会挨拶にはじまり、来場した国会議員の紹介後、河村建夫議連会長と野村萬フォーラム議長が乾杯の音頭をとった。尺八、箏の生演奏での懇談をはさみ、参加ゲスト(重要無形文化財保持者人間国宝、日本芸術院会員)の紹介を行った。そして、崔洋一日本映画監督協会理事長の挨拶で中締めとなった。国会議員、行政関係者ならびに実演芸術の各分野を代表する人々が集い、日本の文化芸術振興に向けて懇談する貴重な機会となった。
(写真上段左から:文化芸術推進フォーラム構成団体代表、乾杯、下段左から:人間国宝、日本芸術院会員の皆様、中締め 崔洋一)
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