文化芸術推進フォーラムとは

2002年1月29日、前年の文化芸術振興基本法成立を支援した舞台芸術、音楽、映画等、文化芸術に関わる芸術関係団体が集い、文化芸術振興基本法推進フォーラムを発足させました。2003年4月1日より、同フォーラムは「文化芸術推進フォーラム」と名称を変更し、現在は25団体(2024年6月現在)で構成されています。文化芸術が社会において果たしうる役割を十二分に発揮していくことを目指し、超党派・文化芸術振興議員連盟と連携し文化芸術基本法の理念の浸透、啓発を図り、文化芸術振興のための政策提言などの活動を行っています。

設立主旨

2001年12月7日、21世紀これからの人々の生活、日本社会のあり方に大きな力となるであろう文化芸術振興基本法が公布、施行されました。

人は、よろこび、哀しみ、怒り、驚きなどの感情を表さずに生きていくことはできません。また、自分の信ずるところを人びとに伝えたいと願わずにはいられません。芸術文化は、そのような人間の根源的な欲求である「表現」が、積み重ねられ、洗練され、「結晶」したものといえましょう。さまざまな芸術文化の諸活動によって、人びとの感性が育まれ、新たな創造性を刺激し、文化のさらなる継承と発展が繰り返されてきました。この継承と発展の連続を、次世代につないでいくのは、人としての使命といえましょう。

人は、人とのつながりを持たずに生きていくことはできません。芸術文化は、人と人とをつなぎ、共同体の形成や、社会の安定と調和のために大きな役割を果たしてきました。情報技術の急速な発達によって、コミュニケーションのあり方から、経済・社会構造までが大きく変容をとげつつある今、みずからの文化アイデンティティに対する自覚を促すとともに、世界のさまざまな固有の文化を尊重する基礎を育むためにも、多様な芸術文化に触れることの重要性は、ますます高まっています。今、わたしたち一人ひとりが多様な価値観を受け入れ、お互いを認め合い、自由に生き方を選択し、豊かに暮らせる成熟した社会の構築に向けて、芸術文化のもっている力やその価値を再認識すべきであると考えます。

わが国でも近年、徐々にではありますが、芸術文化の社会的基盤整備が充実してきています。しかしながら、居住する地域や経済・社会的な要因によって、人びとが芸術文化を楽しめる機会には、依然として不均衡が存在し、創造的な活動に才能のある人びとが、十分にその能力を発揮して活動できる体制が整っているとは言えません。

「人びとは芸術文化に等しく参加する権利がある」という理念を改めて確認することと、ユネスコの「芸術家の地位に関する勧告」にもあるように、「芸術家および芸術文化諸活動の担い手が専門家として活動する条件の整備」の重要性を、あらゆる人々の共通認識とし、文化的環境の整備に取り組んでいくことが、日本の社会、経済の発展につながると考えます。

わたしたちはここに手をつなぎ、「文化芸術振興基本法」の制定を契機とし、文化芸術が豊かに息づく社会づくりに貢献する活動を進めることを宣言し、広く皆さまのご協力をお願い申しあげます。
文化芸術推進フォーラム 事務局(公益社団法人日本芸能実演家団体協議会[芸団協]内)
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